髪の基礎知識

毛根から成長する髪

 髪がどうやって作られていくかを見てみましょう。
 頭皮の下にある髪の部分を毛根といい、この毛根のいちばん下には毛乳頭という特別な部分があって、ここで髪はつくられています。毛乳頭にある毛母細胞が、細胞分裂を繰り返して増殖します。
 できたての細胞は、少しずつ頭皮の表面に向かって押し上げられるとともに、毛髪の構造(キューティクル/コルテックス/メデュラ)が形成され、最後に皮膚の表面から外部に硬い毛髪となって出てきます。

 

髪は生え替わる

 ヘアカラーリングを綺麗に仕上げるヒントが、毛髪が成長するしくみやヘアサイクルにはたくさん詰まっています。頭髪は、1日で約0.3mm、1か月で約8~10mmの速さで伸びます。また、髪一本ごとに、それぞれ寿命があります。このようなヘアサイクルのおかげで、頭髪は無限に伸びていかず、一般的には65~75cm程度が最長です。ヒトのヘアサイクルは、毛球毎に異なっていますので、一日平均50~70本の毛髪が自然脱毛しますが、頭髪全部は約10万本もありますから、頭髪全体をみるとほぼ一定に保たれています。
細いもののたとえとして、頭髪が挙げられることがありますが、平均的な太さは、日本人で80~90μm(0.08~0.09mm)です。ネコ毛と称するような軟毛は60μm前後しかなく、反対に硬毛は100μm以上です。

メラニンで決まる髪色

 毛乳頭のまわりにある毛母細胞の間にはメラノサイトという色素形成細胞があり、これが髪の色をつくるメラニン色素を分泌します。このメラニン色素は、髪を形成するキューティクル(毛小皮)、コルテックス(毛皮質)、メデュラ(毛髄質)の3層のうち、髪全体の95%を占めるコルテックスの中に沈着します。
 髪色は、髪全体の95%を占めるコルテックスの中にあるメラニン顆粒という微小な粒で決まります。このメラニン顆粒内のメラニン色素の種類(黒褐色のユーメラニンと黄赤色のフェオメラニンがあります)、顆粒の大きさ、量によって決まるわけです。
 白髪ができるのは、毛根部分にあるメラノサイトという細胞の機能が低下し、メラニン色素がつくられなくなるためと考えられます。主に加齢により白髪になっていきますが、他には遺伝、日常生活のストレス、食べものなどの影響もあるようです。残念ながら、メラニン色素について、詳しいことはまだよく分かっていませんが、メラニン顆粒内のメラニン色素と周りのタンパク質とを比べると、メラニン色素の方がずっと酸化染毛剤や脱色剤に含まれる酸化剤と反応しやすいため、髪を分解しなくても脱色ができるのです。