ヘアカラーリングQ&A

ヘアカラーリングのいろいろな「なぜ?何?」にわかりやすくお答えします。
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Q1 ヘアカラーで黒く染まった髪を明るい色に変えられますか?
ヘアカラーで黒く染まった毛髪を、すぐに明るい色に染め変えることは困難です。ヘアブリーチを使用してもほとんど効果がないため、1か月に一度、2~3か月ほどにわたって明るい色のヘアカラーを使って染めていけば、徐々に明るい色に変えていくことができます。また、脱染剤タイプのヘアブリーチを使えば少し明るくすることもできますが、使用法を誤ったり、続けて使ったりしますと髪を傷めることがありますからご注意ください。ヘアサロン(理美容院)などに相談されることをおすすめします。
Q2 髪を染めた後、雨や汗で色落ちしませんか?
ヘアカラーの場合は、ほとんど色落ちすることがありません。ただし、染毛直後や染毛後の髪がぬれている時にヘアリキッド、ヘアトニック、育毛剤などのアルコールを含んだヘアケア用品を使ったり、染毛後間もない時に汗をかいたりすると、衣服や枕カバーを汚すことがあります。スポーツで汗をかいた時も同じです。
カラーリンス/ヘアマニキュアの場合、雨や汗、プールの水で色落ちすることがあります。
また、ヘアトニックやセットローション、スタイリングフォームなどの整髪料を多量に使うと色落ちすることがあります。ヘアカラースプレー/ヘアマスカラなどの場合、これらは着色剤を髪の表面に付着させているだけですから、シャンプーで簡単に落とせます。そのため雨や 汗でも色落ちし、衣服を汚すことがあります。
Q3 髪を染めた後、髪を乾かさずに寝ると枕カバーに色がつきますか?
ヘアカラーで染めた直後の洗髪が不十分ですと、髪の表面に残っている染料がとれて、枕カバーなど寝具を汚すことがあります。
カラーリンス/ヘアマニキュアやヘアカラースプレー/ヘアマスカラは、汗や髪に残った水分で色落ちします。
髪を染めた後のシャンプー、ヘアトリートメントなどは十分に行ない、髪をしっかり乾かしてから寝るようにしましょう。
Q4 髪を染めたら地肌も染まってしまいました。どのようにすれば取れますか?
ヘアカラーやカラーリンス/ヘアマニキュアで地肌が染まってしまっても、皮膚のごく表面部分です。入浴やシャワー時の洗髪数回でほとんど取れてしまいます。皮膚を傷めることがありますので、無理にこすって落とさないでください。
Q5 髪を染めたら、それに合わせて眉毛を染めたくなりました。可能ですか?
ヘアカラーやヘア ブリーチは、頭髪専用です。ヘアカラーやヘアブリーチが目に入ると激しい痛みを生じたり、場合によっては目が損傷(角膜の炎症等)を受けたりすることがあり、大変危険です。眉毛にヘアカラーやヘアブリーチを使うことは絶対におやめください。
Q6 ヘアカラーの混合液が残ったら、次に使用する時まで保存できますか?
ヘアカラーは、第1剤と第2剤を直前に混合して使用します。使い残った混合液は、発色反応が終わって髪を染める効力を失っているため保存はできません。また、密栓をして保存しますと、発生するガスの圧力で容器が破裂する場合もあり危険です。残った混合液は必ず洗い流して捨ててください。
Q7 使い残した混合前のヘアカラーは保存できますか?
ヘアカラーは、たとえ混合しなくても空気に触れると徐々に酸化して効果がなくなってきます。使い残したヘアカラーの第1剤と第2剤は、チューブタイプ製品の場合なら、それぞれをしっかりとキャップをしておけば冷暗所で保存できますが、できるだけ早く使い切るようにしてください。一度で使い切るタイプの製品もあり、この場合は保存できません。
また、Q6にあるように、ヘアカラーの第1剤・第2剤を混合してしまうと、混合液は保存できません。
Q8 白髪用ヘアカラーと黒髪用ヘアカラーの違いは何ですか?
白髪用ヘアカラーは、白髪を黒または黒に近い色に染めるものです。黒髪用ヘアカラーは、黒系以外の明るい色(ブラウン系、レッド系など)に染めるものです。おしゃれ染めと呼ぶこともあります。黒髪用ヘアカラーは黒髪や黒髪が明るくなった髪に適した色作りをしているのに対し、白髪用ヘアカラーは白髪と黒髪の色味を合わせるような色作りをしていますので、黒髪用ヘアカラーを白髪に使って染めてしまいますと、白髪が染まらなかったり、不自然な色味になったりすることがあります。
また、明るい色を希望しているのに白髪用ヘアカラーを使って染めてしまいますと、髪は黒っぽく暗い色に染まり、当初希望していたおしゃれ感覚の明るい色に染め変えるのはなかなか困難です。白髪を染めたい時は、白髪用ヘアカラーを使うようにしましょう。
Q9 ヘアカラーを使う前には、なぜ毎回必ずパッチテストが必要なのですか?
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)は、ヘアカラーリング製品のうち永久染毛剤にかぶれる体質かどうかを調べるテストです。他のアレルギー反応と同様に、過去に何回も永久染毛剤を使用してもかぶれなかった人が、体質の変化などによってある日突然かぶれてしまうことがあります。このため永久染毛剤を使用する場合、メーカーを替える場合はもちろん、同じメーカーの同じ色番号のヘアカラーでも、その都度毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)が必要なのです。
Q10 何度もヘアカラーをしていますが、かぶれたことがありません。それでも毎回必ずパッチテストは必要ですか?
ヘアカラーリング製品のうち永久染毛剤を使ったことがあり、これまでに地肌にかゆみすらなかった人が、体質の変化やその時の体の具合などによって、ある日突然かぶれてしまうことがあります。一度かぶれてしまうと、次に同じタイプの製品を使った時にかぶれをおこします。しかも、この体質が一生続くともいわれています。たとえかぶれがおきたことがなくても、永久染毛剤を使用する際は毎回必ずパッチテストをしてください。
Q11 パッチテストは染毛する48時間も前にしないといけないし、テスト部位の観察を30分後と48時間後の2回も行うのでめんどうです。他の方法はありませんか?
ヘアカラーにかぶれる体質であるかを判断するための方法については、残念ながら、パッチテストに代わる試験方法は現在知られていません。判断をするためには、短時間でおこる反応と長時間でおこる反応の両方を調べるために、パッチテスト部位に混合液を塗布した後30分位および48時間後の2回の観察が必要です。毎回必ず、染毛の48時間前にパッチテストをしてください。
Q12 ヘアカラーにかぶれたことがあります。メーカーを替えればヘアカラーできますか?
かぶれの主な原因となる成分は、どんな酸化染毛剤にも配合されています。色番号やブランド名を替えても、別のメーカーに替えても、ヘアサロン(理美容院)用の製品であっても、いずれもご使用になれません。これまでに酸化染毛剤でかぶれたことのある方は、以後、決して同じタイプのヘアカラーリング製品をご使用にならないようにお願いいたします。同じタイプかどうかを見分けるには、パッケージの「医薬部外品」「染毛剤」の文字を目印にするとよいでしょう。また、酸化染毛剤にかぶれる体質は一生続くともいわれていますので、このような方は、酸化染毛剤以外のヘアカラーリング製品をご使用頂きますように、お願いいたします。
なお、酸化染毛剤にかぶれたことのある方でも、非酸化染毛剤で染毛できる場合がありますが、毎回必ずパッチテストをしてください。
Q13 ヘアカラーのかぶれについて教えてください。
ヘアカラーのかぶれでは、いろいろな症状がおこります。ヘアカラーを使用すると、製品に配合されている成分などによって皮膚が刺激されて、頭皮・髪の生え際・額・瞼・首筋・耳の後ろ側などに、発赤やブツブツがでることがあります。これを“皮膚一次刺激”といいます。また、アレルギーになると、かゆみ・腫れ・発赤・ブツブツなどがでることがあります。症状がひどくなると、顔全体が腫れたり、身体にも発赤やブツブツがでたりすることがあります。これを“遅延型アレルギー”といいます。
Q14 かぶれが出たのに、ヘアカラーを使い続けるとどうなりますか?
かぶれに気づかずに使用を続けたり、軽いかぶれの症状を我慢してくり返して使い続けたりすると、まれに重いアレルギー反応(全身じんましんや呼吸困難など)が突然におこり、大変危険な状態に至ることがあります。これを“即時型アレルギー”といいます。
Q15 48時間の皮膚アレルギー試験(パッチテスト)中に、入浴をしたり、シャワーを浴びたりしてもよいでしょうか?
パッチテストで正しい結果を得るためには、48時間のパッチテスト中に、テスト部位を濡らしたり、擦ったり、絆創膏等で覆ったりしないことが必要です。パッチテスト中はテスト部位を濡らさないために、入浴やシャワーを控えてください。やむなくシャワー等する場合には、テスト部位を濡らさないようにご注意ください。
Q16 これまでにヘアカラーを使用してかぶれたことがあります。もう一度皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をして、皮膚の異常がなければ染毛しても良いですか?
ヘアカラーに一度でもかぶれた場合、アレルギーになっていることがあり、次に染毛するとかぶれ症状はひどくなり、更には重いアレルギー症状が出ることがあります。このために、一度でもヘアカラーにかぶれたことのある方は、今後は全てのヘアカラー(酸化染毛剤)を絶対に使用しないでください。また、パッチテストもしないでください。
Q17 ヘナ(ヘンナ)という植物を成分とした染毛料があるそうですが、どのようなものですか?
ヘナはミソハギ科の潅木で、すでに紀元前にはエジプトやインドなどで染毛に使われていたという文献があります。ヘナだけで染毛した白髪の色は淡赤~淡褐色で、白髪以外の髪(茶~黒)と比べて、浮いたように見えてしまい、白髪を目立たなくする白髪染めとしての効果は期待できません。日本で販売されているカラーリング用ヘナ製品の多くは、色素も同時に配合された化粧品です。 欧米では、もっと黒に近い暗い色に染めるヘナ製品が販売されているようですが、このような製品は酸化染料を配合しており、人によっては皮膚トラブルを起こすことがあります。 ヘナを成分として含んでいるヘアカラーリング製品を使用される場合にも、使用説明書にしたがって、毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。
Q18 光にあたると白髪が染まるというヘアクリームがあるそうですが、どのようなものですか?
これは硫酸銀等の銀塩を配合した白髪染めヘアクリームで、繰り返し髪につけて光にあたると徐々に発色し、白髪を少しずつ染める製品です。このような製品を使用した髪に、ヘアカラー(酸化染毛剤)や脱色剤を使用すると銀塩にも酸化染料にも変色が生じ、希望通りの色に染まらないことがあります。使用には注意が必要です。
Q19 ヘアマニキュアで染めた髪にヘアカラーを使用できますか?
ヘアマニキュアの染料は、ヘアカラーを使っても分解しません。また、ヘアカラーが毛髪内部に浸透しにくくなって、ムラに染まったり、良く染まらなかったりします。ヘアマニキュアを使用した回数や使用量にもよりますが、1~2日に1回シャンプーするとして、ヘアマニキュアで染毛した後に3週間~1ヶ月程度の間を置いて、ヘアカラーで染毛するとよいでしょう。
Q20 脱色剤(ブリーチ剤)にかぶれました。なぜですか?
脱色剤は、髪を染める有効成分である酸化染料を含まないため、染料によるかぶれは起きません。しかし、他の成分(過硫酸塩など)でも、体質や肌の状態によっては、かぶれを起こしてしまうことがあります。
Q21 ヘアカラーのどの成分がどのようなアレルギーを起こすのですか?
酸化染毛剤によるアレルギーの原因の多くは、有効成分である“酸化染料”によるものと考えられます。アレルギーは“遅延型アレルギー”と“即時型アレルギー”に大別されます。“遅延型アレルギー”の場合、典型的には、染毛後6時間~半日くらいより、薬液等が触れた部位にかゆみを感じ、その後に赤み・腫れ・ブツブツなど皮膚の症状が出始め、染毛の48時間後に最もひどくなります。さらに症状がひどくなると、顔全体が腫れたり、頭皮から滲出液(しんしゅつえき)が出たり、薬液等の接触していないところにまで拡大したりすることがあります。また、症状が出たことに気づかずに使用し続けたり、症状が軽いからとくり返し使用し続けたりすると、まれに、染毛中から染毛直後に突然、全身じんましんや呼吸困難、血圧低下による意識障害等の重い症状が起こり、大変危険な状態に至ることがあります。これを“即時型アレルギー”といいます。

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